コンテストベアを搬入した後は初日プレビューの入場まで小一時間空いていました。
産業貿易センタービル内のソファスペースでゆったりと時間を過ごすことにしました。
目の前のガラス窓も大きくて綺麗で真向かいには素敵なテニスコート。
自宅とのあまりにも違う景色と状況になんだか異世界転生気分です。
「\/升ヘ/フ. ┌―――――――――――――――┐ ヽ=・∀・=ノ ∠ よーし、レベルアップしちゃうぞー! | . 彳∨=‐=∨ ̄.ヘ. ヽ―――――――――――――――┘ . 乂八=#=ノ{.ミ | ノ △ ̄△ヾ._.ノ【ただの平凡な主婦が小さな姪っ子の誕生日にテディベアを作ったら満面の笑みで喜ばれそのままテディベア作家に転生!男児三兄弟の子育てと新人テディベア作家の2足のわらじ生活に苦難と死闘の連続の中、全国のご主人様をパーティに加えてテディベアコンテストにまで挑戦しあっという間に浜松町まで来てしまった件。】
( ´ Д ` ;)ァッ!!!!
最近のラノベタイトル風を妄想してました(笑)
せっかくお洒落な場所に来たのにオタク脳内の私。
手元にはNEWDAYSで買ってしまった冷めたホットの伊右衛門を飲み10時の会員プレビュー入場を待ちました。
10時になったらまずはこの場所で即売される輸入モヘアを大量に買うことを目的にしていました。
触り心地を確かめてマズルや手足、胸の切り替え等に使うモヘアを購入したかったのです。
コンテストベアの制作時、ベアの口元の毛の流れにこだわりがあり、今まで何度もベアの口元をボツにしてきました。
コンテスト出展の子は思ったような毛並みを現せたのでこの毛に近いものを購入しようと考えていました。
10時のプレビューの入場が始まり、早速モヘア屋さんを物色。
そちらで小一時間悩んだ結果、様々な毛足、密度のモヘアを大量購入しました。
吟味した結果、私の思う様な質感のものはドイツ製のアクリルモヘア。
こちらの手触りと質感が非常に良く、これ以外ではもう考えられない感じ。
アクリルですが日本の物とは全然違うのです。アルパカモヘアがかなり近く、見分けがつかない感じですが、アルパカモヘアは毛が細く若干縮れているためほんの少しざらつきを感じ、毛もバサバサとした広がりを感じます。
ドイツ製アクリルモヘアの障り心地と密度を知ると離れられないものがありました。
もうドイツで生産が終わってしまうと販売が無くなるものもあり、本当に大量購入してしまいました。
その値段 ウン万円。。。。(つд⊂)ゴシゴシ
自身の買い物の中でかなり高額な部類になるのでこの後一日中、
購入してしまった。購入してしまった。
(・ω・`|||)
と悶々としていました。主婦です。 主婦の血のせいです。
購入して堪らず主人に電話をしてしまう始末。
なんと小心者なのでしょう。
だけれど、お金を出してこの様に私のベアを購入して喜んでくれる皆様がいること。
その有難みを今一度噛み締めます。
期待に応えて、納得のいくお金の使い方をしたと感じて頂くためにはもちろん技術的な事もそうですが、どうしてもどうしても生地には妥協が出来ない。
コンテストで使用している子にも使用をしましたベアのbodyの毛並み部分は
PRADAモヘアというものを使用しています。
これがお気に入りでSugar Pumpkinsのベアたちにはよく使用しているのですが、
これは高級ブランドのPRADAがシュルツ社に直々に作らせているオートクチュールモヘアで本当に素敵な毛並みなのです。
何よりほっぺ周辺や頭部の膨らみがとても可愛く表現されます。
bodyの毛並みの良さを一番に引き出してくれる切り替えの毛並みも勿論妥協は出来ません。
購入した生地をベアを連れてきた袋に入れて、ほんの少しだけ会場を見渡し、最後にコンテスト会場へ投票を済ませ、昼ご飯を作りに家路を急ぎました。
この時の帰路、なんと会場を訪れていたシュガパンのご主人様がいらっしゃいました!
Instagramからエールを下さり、
コンテストベアの事は一切お披露目が無かったのにも拘わらず私の作品に気が付いてくれたのです!
本当に嬉しかった。
知名度のないSugar Pumpkinsのベアはこの場所に一人で乗り込み、今回は家族も来られなかった為。
この時の M様 のエールは百人力のパワーをくださいました。
この日一日は家でどう過ごしたかはあまりよく覚えていません。
ですが、夜中に眠れず起きてきて、今日買ってきたモヘアを広げて炬燵で悩んでいました。
コンテストのベアの事。
実は私なりに気になる部分やもう一度確かめて作りたい箇所に幾つか気づいてもいたのです。
そして、この子にしかない可愛さとクオリティの様にもう一度良い子を作れるかという気持ちもありました。
実はコンテスト前にこの子と同じ子を作ろうとして少し失敗をしました。
気になっていたマズルの毛並みが思ったようにいかず、そして型紙の取り方が気に入らなかったのです。
縫い進めてやっとわかることの多い事。
私はその場で新たなモヘアと作り始めようと考えましたが、もう、すでに夜中の三時を回っていました。
体力的にも精神的にも今は良いものが作れるはずがないなということは感じています。
それでも眠れず、止めていたpetit-pique-niqueを触り始めました。
ですが、進めていた子がやっぱり気になるところがあり、コンテストベア制作前の自分と今の自分が既に変わってしまっていると感じました。
petit-pique-nique も、もう一度目の加工を革の切り出しからやり直しました。顔も見直して目の配置を決め始めた頃に明け方となり、25日を迎えてしまいました。
さぁ、何を着るか。この日は表彰式があります。
ですが、入賞なんてかすりもしなければあんまり気合を入れても恥ずかしい。。。🥺
そんな気持ちで保育参観ルックな白のカットソーにジャケット。黒のパンツとヒールブーツで行きました
とりあえず、昼ごはんと夜ご飯にカレーを仕込み、着替えは出発ぎりぎりで浜松町へ。
会場まで今度は慣れた足で向かうことが出来ました。
浜松町へ14時に到着。
やはりコンテストベアの様子を最初に見に行きました。
良い顔で座ってる
何故か入院した家族をお見舞いに行ったときの気持ちに似ています。
なんだろう。この気持ち。もうよく頑張ったね。みたいな気持ちで、ただ元気な顔ならそれでいいという気持ちになりました。
私はコンテスト会場で遠巻きにグルグルと見渡していましたが、去年もこの子も。
他のお客様がよく立ち止まってくれることを多く感じました。
それだけでもここに出場した意義を感じます。
少しの滞在でしたが表彰の準備のために一度会場は閉鎖されてしまいました。
その為、昨日ゆっくり見られなかった出展ブースを見て回ることにしました。
私は今年、本当ならこのブースのひと区画をお借りしてベアを並べるはずだったのです。
だけれど、今ではそんな余裕はなかったと思いました。
もう、コンテストの事だけで精いっぱいでした。精神的にも現在の家族の状況も。
自分が出来る精いっぱいの制作で、一番の心を籠めて時間を籠めて技術を籠めて作った一体。
今回はここまでしか出来なかった。だけれど、もっと状況が落ち着いたら。
子どもが大きくなったら。 せめて三男が幼稚園に入ったら。きっと変わる。
もっともっとベアを思うように作り、向き合い、挑戦したいこともたくさんある。
やれることはやった。 この非常に困難な時期に真剣にやれるだけ出来た事はきっといつか必要だったと感じる事が出来る。
そう思って会場を上の空で佇んでいました。
14時15分。 突然に。 本当に突然に呼び出しのアナウンスがありました。
お呼び出しを申し上げます~みたいな言葉と呼ばれていく作家名!
ええええええええええええ
ええぇぇぇ(;′Д`)ぇぇぇええ
早くない???ちょっと呼び出し早くない???心の準備が!!!
『 atelier公夢印さん。 』
ウソォ━━━Σ(ロ゜|||ノ)ノ━━━ッ!?
こうして、信じられない気持ちのままとりあえず何かの入賞が出来たらしいということがわかり、表彰式典会場に恐る恐る向かいました。
ずっと聞き間違いではないのだろうかと信じられず、挙動不審な動きでベアを抱え、maro-ne bear様からのおめでとうの言葉を固まったまま聞いてしまって申し訳なく感じています。
(本当、次回はもっとたくさんお話させて頂ければ嬉しいです。)
そのあとの事はなんだかやっぱり信じられませんが、これも皆様に応援して頂き、支えて頂いたおかげです。
一日に少しの閲覧のblogでしたが(∀`*ゞ)エヘヘ(笑)
いつもいつもこのblogを読んでくださり。読むことで応援を下さった皆様に感謝を伝えたいです。
ありがとうございます。
これからも制作と共にblog+ホームページ+Instagram+Twitterそれぞれ頑張ります。
これからも Sugar Pumpkins / atelier公夢印 miho
よろしくお願いいたします
✴オマケ✴
表彰式後にテンパってしまい、ベアちゃんを連れて帰りそうになりました(笑)
呑気に写真も撮ったりなんかしてこの後焦って会場に戻りました😭
ベアちゃんだけは嬉しそうに笑っています。
miho
ブログランキング参加しています
宜しければひとポチお願いいたします♬
にほんブログ村
テディベアランキング